ヒーロー(ライダー)側だけではなく怪人(オルフェノク)側の人間ドラマも描かれ、単純に善悪二元論では割り切れない物語が展開された仮面ライダー555。
その結末について触れていきます。
555(ファイズ)の物語
ストーリーの前提として、一度死を迎えた後に知的生命体へと再度覚醒した人類の進化型であるオルフェノクと、ライダーズギアの力を駆使してそれに立ち向かう人類側(ライダー)と、オルフェノクとなってしまったものの人として生きていきたいと願う者達との所謂三つ巴の戦いとなっていく。
しかしその勢力図はそんな単純なものでも無く、それぞれの意志や思惑、苦悩や裏切りなどによって立場が入れ替わったりと複雑に絡み合っていくのだ。
そして個々が置かれた立場により思い描く夢や未来への思想から、種の生存に関わる争いにまで進展していくのだが・・・。
最終回での結末
紆余曲折を経ての最終決戦。
オルフェノクの王・アークオルフェノクが死ねば全てのオルフェノクが滅びると言われており、結局のところアークオルフェノクを倒すか倒さないかで人類の生存かオルフェノクの生存かが決まってしまう。
ファイズである乾巧自身もオルフェノクであるため、アークオルフェノクを倒すということはすなわち乾巧の死をも意味することになる。
最終的には人間を守るという決意の元、ファイズはクリムゾンスマッシュを叩き込みアークオルフェノクを倒すかたちで、戦いは終結となりシーンは変わります。
あの戦いが嘘のようだと日常を取り戻す三原達や海堂。
苦労しながらも人間界に溶け込もうとする琢磨。
そして、アークオルフェノクの身体はすぐには灰化せず、その身体を回収し復活の時を待つロブスターオルフェノクこと冴子。
巧、真理、啓太郎の3人は将来の夢を語り、そこで幕を閉じます。
ある種の可能性も残しつつ、あとは見ている皆さんの解釈に任せますというような演出で、物語は一応ハッピーエンドの形で終わるのです。
その後は?そしてオルフェノクは?
一足先に逝った草加や流星塾の他のメンバー、結花の死を経て迷いの末最後は人として散った木場など犠牲者も中々の数が出ている本作ですが、では生き残ったオルフェノクはどうなったのでしょう?
倒されてもなお灰化しなかったアークオルフェノクですが、実はカットされたシーンでアークオルフェノクの身体が灰化してしまい冴子が発狂するというシーンがあったのです。
つまりは、アークオルフェノクの更なる復活は無く残ったオルフェノクもタイミングこそ違えど全滅という結果となります。
個人的な解釈では、最終決戦の少し前から灰化の兆候を見せていたオルフェノクである巧も、ラストシーンの土手で寝入った段階で死んだのでは?と僕の中では決着がついてました。
まぁその考えは、後の劇場版として公開されるスーパーヒーロー大戦シリーズに登場する乾巧の姿によって覆されるのですが・・・。
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まとめ
怪人側にも人間ドラマの描写を設け、また死をテーマにしており登場人物達の苦悩や葛藤を描き人気を博した仮面ライダー555。
主要キャラクターの大部分が死を迎えることになりますが、結果的には当初は頼りなかったが成長しデルタとして戦った三原と、それを支えた里奈が最後まで生き抜き日常を取り戻すというちょっと意外な最後になりましたね。
あ!真理と啓太郎も生きてますけどね(笑)
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